街並みは、時代と共に様変わりするものですが、多くの歴史・文化を育んできたこの街も例外なく、現代では徐々に無機質になりつつあります。今回のコーポラティブハウスでは、吉祥寺という街が積み重ねてきた「街並みや住環境」。そして、人々と自然とが積極的に関わりあいながら、多くの芸術が生み出されてきた「場所の記憶」を次世代へと受け継ぐべく、本来の意味での「都市の新陳代謝」を意識した計画を行います。また、土地所有者が同じ北側の隣接地についても、後に建替える際にはこの考えを継続し、連続性のある共用スペースを計画することを想定しています。

井の頭と善福寺という2つの公園の緑を感じる街、多くの文化人を惹きつける街、老舗ジャズバーのある街、文教施設の集まる街、商店街やデパートのある街など、新旧多彩な顔を持つ吉祥寺。住みたい駅ランキングの上位に、必ずランクインするのも素直に頷けます。

分譲マンションライクなものやデザイン性に偏ったものなど、コーポラティブハウス自体が多様化している現在。「品格」をキーワードにして、断熱や防音などの建築全体の基準スペックを再考すると共に、奇をてらわない心地よく緊張感のあるデザインを実現します。

一定のプライバシーを保ちつつも、建物の共用スペースを長屋の路地空間のような場にすることで、安心感・合理性・住人同士の繋がりなど、純日本人的なコミュニティを再評価します。またその場所では、身近に感じる緑やペットとの自然な暮らしができるはずです。

